町の公式見解(令和2年8月14日公表)

「明日の串本を考える議員団」が発行したチラシ(令和2年8月)に対する町の公式見解を公表します。

スポーツ合宿等誘致促進事業について

「明日の串本を考える議員団」のチラシに、スポーツ合宿誘致を辞める動議を出したとあります。
「東牟婁郡にはコロナ患者が1名も出ていない。今、都会から人を呼び込んで、町内から1名でもコロナ患者を出したらたいへんなことになるから予算に反対した」と。

スポーツ合宿等誘致促進事業について、予算提案にあたり町長は「スポーツ合宿誘致はコロナが一定沈静化したときに、実施していきたいと考えており、予算を認めていただいたからといって即座に行うものではありません。これに関してはホテルの支配人にもお話し、ご理解いただいているところであります。」と冒頭に説明しています。なぜこのことがチラシに記載されていないのでしょうか。

公立学校へのタブレット導入について

チラシには「公立学校のタブレットについて、町の税金で購入するべき」と記載されていますが、公立学校にタブレットを導入する事業は、文部科学省からコロナによる学校の臨時休業対策として実施するよう通達があり、本来なら数年かけて購入する予定であったタブレット(27,200千円)を各市町村とも交付金を活用し、購入しています。

串本町の新型コロナウイルス感染症対策

新型コロナウイルスの影響は長期化が予想されます。串本町では、これまで様々な世代や産業を対象に施策を講じてきました。貴重な交付金を有効かつ適切に活用し、時によっては町の財政支出も行い、町民の皆さんの安心と安全の確保に努めてまいります。

新庁舎へ指定金融機関である紀陽銀行が入居する理由

この取組は、一定のスペースを町の指定金融機関である紀陽銀行に間貸しするというものです。もちろん、内装工事をはじめ設備等はすべて銀行側が行います。
結果、銀行は将来の店舗の建て替えに多額の投資を必要とせず業務が行え、町としても、銀行が現時点で設備投資することによって将来可能性のある支店廃止等を回避できるものと考えます。
また当然、賃料収入が町に入ってきます。不動産鑑定士により算出された金額は、年間賃貸料約763万円(税込)です。紀陽銀行のスペースを作るために要する建築費約7,506万円(ふるさと納税を活用)は10年未満で回収され、以後は賃貸料を行政運営に有効活用していけます。
将来、大規模災害が起こった場合でも、銀行の被害が少なく役場との連携が取れていれば、以後の復旧・復興に向けたスピードが大きく違ってきます。

役所に銀行が入居することは、けっしてめずらしいことではなく県内でも数か所あります。最近ではコンビニはもちろんのこと、郵便局までもが入居している状況です。
現在、紀陽銀行のお近くに住まわれている方々や商店街の皆さんにはご不便をお掛けしますが、社会情勢や町づくりを考えた場合、今後必ず有効にはたらく施策であると考えます。ご理解の程、よろしくお願いいたします。

病院関係記事に対する公式見解(くしもと町立病院より)

先日「明日の串本を考える議員団」が発行したチラシに、「串本病院の赤字の実体」との見出しで、以下の数字が掲載されていました。(なお、病院の正式名称は「くしもと町立病院」です。)

【チラシに掲載された記事の表】

年度 赤字
平成26年度 5億9,683万円
平成27年度 4億5,539万円
平成28年度 6億1,101万円
平成29年度 5億6,701万円
平成30年度 5億7,265万円
令和元年度 4億3,400万円

くしもと町立病院の会計は、公営企業法の全部を適用した“企業会計”です。企業会計における“赤字額(純損失)”とは、本来「経常収支における不足額(純損失)」のことであり、以下の(1)の額となります。 

年度 赤字(純損失)
(1)
国・町からの支援金(繰入金)
(2)

仮に(2)がなかったとした場合

の不足額 (3) 【(1)+(2)】

平成26年度 2億7,086万円 3億2,598万円 5億9,684万円
平成27年度 1億3,321万円 3億2,219万円 4億5,540万円
平成28年度 2億8,985万円 3億2,117万円 6億1,102万円
平成29年度 2億1,955万円 3億4,747万円 5億6,702万円
平成30年度 1億2,713万円 4億4,552万円 5億7,266万円
令和元年度 740万円 4億2,703万円 4億3,443万円

※1万円未満は四捨五入しています。
※(1)~(3)はいずれも施設の建設などの投資的な収支を表す資本的収支を除き、経営活動によって生じる収益と費用を表す収益的収支の額です。

今回のチラシに掲載された「赤字額」は、「国や町からの支援(繰入金(2))がなければ・・」との数字(3)が表記されたもので、企業会計における本来の赤字額を示すものではありません。
それではなぜ支援金(2)が存在するのかと言いますと・・・自治体病院は、住民の健康と命を守るため、地域の医療資源を考慮した上で、たとえ赤字の診療科であっても存続させなければならず、そのために国や地方自治体から一定の運営資金(繰入金(2))を支援していただいているわけです。
これは、「老人福祉費に〇億円、道路新設改良費に△億円の予算を充てる。」といった予算措置と同じ性質のもので、無尽蔵に運営費を補填していただいているわけではなく、一定のルールに基づいて繰り入れているものです。
ここで申し上げたいのは、平成30年度の赤字額(1億2,713万円)と比較し、令和元年度では赤字額が約1億2,000万円改善され、740万円まで抑えられたということです。これは「たまたま元年度の患者数が増えたから赤字額が減った。」ということではありません。入院患者数、外来患者数ともに前年度に比べ減少する中で、経営改革を断行し、収入支出ともに改善したことによるものです。
改善された部分にはまったく触れず、また“本来の赤字の考え方”とは異なる解釈の数字を記載することで、誤解される方もいらっしゃるのではないかと懸念しています。

ただし、赤字であることは事実であり、コロナ禍の中、非常に厳しい運営を強いられていますが、より健全な経営を目指し、病院スタッフ一同、全力を尽くしてまいります。

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