その時の潮岬の様子・・・

南海地震(昭和21年12月21日 午前4時19分)
その時の潮岬の様子について

串本町潮岬 春日 武彦

以下箇条書きにて記述する。
1. 震源について
潮岬南南西約50kmの沖合

2. 地震の種類と被害について

イ. 強震 潮岬 尾鷲 橿原 徳島 洲本 彦根 岐阜 高知 津 其の他
ロ. 中震 大阪 神戸 京都 亀山 鳥取 名古屋 敦賀 金沢 其の他
ハ. 弱震 豊岡 伊吹山 富山 輪島 長野 其の他
ニ. 軽震 東京 小名浜 酒田 新潟 其の他
ホ. 微震 森 入間川 三峰山 其の他 (以上潮岬測候所調)

3. 発生時の状況

イ. 発生と同時に家は大揺れに揺れて、時間にして約3分間
ロ. 用水(雨水を溜めていた)の水が音をたてて大きくゆれて外にこぼれ出した。
ハ. 地震発生後5分位で津波がおきている。(海水は約100m位引いた)波の高さは4~5m位だった。
ニ. 旧串本町袋港は特に津波の被害が大きかった。
ホ. 海岸一帯に材木が打ちあげられた。
ヘ. 串本潮岬間の坂道で、がけくずれが数ヵ所、歩行困難
ト. 当時潮岬は石垣塀が多かったが、石垣のくずれが多かった。
チ. 家には大きな被害はなかったが、屋根瓦の落ちた家が多かった。(特に本坊地、向地、芝古地が多かった)
リ. 灯台に通ずる道(大山)の入口の右側の石灯ろうがたおれた。
ヌ. 神社境内の石灯ろうは北西の方に向いて、たおれていた。
ル. 灯台附近で道路に数本の亀れつが出来ていた。
ヲ. 波の浦では津波の高さが3m50cm位。
ワ. 墓地の墓石が、たおれたものが多かった。
カ. 地震がおきる前から土地の隆起が云われていたが、地震後間海岸一帯の隆起は目立っておこり、特に海底の隆起は大きく1m位隆起した所もあった。
ヨ. 毎年天草の生えていた所に天草が生えなくなった。
タ. くる島と波の浦の船瀬の漁船の溜場や船の出入りが不自由になって、以後工事をしたりして改修をした。

附 記
潮岬測候所の調査に依ると(潮岬を主として)
1位 三陸沖大津波地震(昭和8年)が第1位
2位 南海地震(昭和21年12月21日)

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